YouTubeに興味はあるものの、なかなか最初の一歩を踏み出せないという経営者は少なくありません。理由を尋ねると、よくわからないから、大変そうだから、そして「炎上が怖いから」という答えがよく返ってきます。
本記事では、炎上のリスクと回避方法、対策について解説していきます。
炎上はなかなか起きない。アンチが5%いるだけ
企業アカウントが炎上するとニュースでも大きく取り上げられるため、「少しでも失言したら即炎上」というイメージが焼き付いてしまったのかもしれません。
しかしながら、実際には炎上なんてめったに起きないので、必要以上におそれる必要はないというのが私の見解です。
事実、私はこれまで200以上のチャンネルをサポートし、警告スレスレのきわどいネタも多く扱ってきましたが、明らかな炎上は一件も発生していません。炎上というのはそれくらいレアケースなのです。
ただし「アンチ」は必ず発生します。どんなに気を遣ってコンテンツを作っていても、寄せられるコメントのうち最低5%はアンチコメントになります。これはもう、そういうものだと割り切るしかありません。
5%のアンチをおそれていたら、YouTubeやSNSでは何もできなくなってしまいます。 たとえばCMに制服の女子高校生を起用すると、それだけで「性的搾取だ!」と批判する人が出てきます。
あるいは「唐揚げおいしい」という、まったくもって無害な動画を投稿したとしても「そんな脂っこいものを食べてメタボになって死んだらどうするんだ」「唐揚げばかり贔屓して、コロナ禍で売上が落ちているハンバーグ店に悪いと思わないのか」などと、斜め上から言いがかりをつけてくる人は必ず出てきます。
実は、こうした現象はYouTubeやSNSにかぎったことではなく、可視化されていなかっただけで何十年も前からありました。たとえばお茶の間でテレビを見ていて、芸人がコントなどをしていたら「レベルの低いことをしているな」などとつぶやく人は、中高年層を中心にたくさんいると思います。そういった独り言がテキストになって可視化されたのがYouTubeのコメント欄というわけです。
アンチも養分になるから対処しない
ほとんどの場合、発言者は深く考えてコメントしているわけではなく、頭に浮かんだことを反射的に書き込んでいるにすぎません。そんなお茶の間の独り言のようなコメントにいちいち反応して謝罪したり、動画を取り下げたりする必要はまったくありません。
だいたい、アンチコメントを投稿する人が顧客になるかといえば、まずならないでしょう。 アンチは商品にも会社にも興味はなく、たまたま目についた動画に文句をつけたいだけなので、基本的には「対処しない」のが正解です。
反論や言い訳をしたくなるかもしれませんが、そこをちゃんとスルーする胆力を身につけることも仕事のうちだと思ってください。 それでも嫌な場合は、動画あるいはチャンネル全体のコメント設定を変更し、コメントを非表示や保留にすることも可能です。
YouTubeで選択できるコメント設定は下記のとおりです。
動画のコメント設定
● 不適切な可能性があるコメントを保留にする※
● すべてのコメントを保留にする※
● コメントを無効にする
※保留またはブロックしたコメントは手動で承認すれば表示されます。
チャンネル全体のコメント設定
● 特定の投稿者からのコメントを非表示にする
● 指定した単語やフレーズを含むコメントをブロックする
● リンクを含むコメントをブロックする
こうした機能でコメントを制限することはできるものの、理想をいえば、 コメントはアンチも含めてすべて公開するのが一番です。
というのも、コメントを公開してコメント欄が盛り上がると、ユーザーが動画にとどまり続ける可能性が高まるので、動画のパフォーマンスが向上し、結果として「おすすめ動画」や「関連動画」に載ってバズりやすくなるからです。
全国ニュースになるほどの大炎上は別として、コメント欄でユーザー同士が「これは変だろ」「いや、そうじゃない」とちょっとしたバトルを繰り広げてくれるのは、むしろ歓迎すべき状況といえます。
バトルに参加している当人はもちろん、それをおもしろがって傍観している人、「あのバトルはどうなったかな」と再度見に来てくれる人も含め、みんなで動画を盛り上げてくれるからです。
チャンネル運営という広い視野で見れば、アンチも大切な養分になるのです。 ただし、コメント欄でアンチVSファンがバトルを繰り広げているところに、チャンネル主が参戦するのはいただけません。
どんな状況であれアンチには絡まないのが鉄則です。いろいろといいたいことがあったとしても、弁明すればするほど、批判がさらにエスカレートしていきます。
真正面から論破したとしても、今度はその動画とはまったく無関係の商品やビジネスを持ち出して「こっちはどうなってんだ」など次々と飛び火してしまいます。ですから、完全スルーを貫いてください。
アンチと非アンチの見分け方
企業の中には、すべてのコメントや質問に答えるスタンスを掲げているところもあるようですが、対応に膨大な時間を取られてしまうので、一定の線引きはしておいた方がいいでしょう。
うっかり返信してしまって、コメント欄があれるようなことがあれば、即座にコメント欄を荒らすユーザーのコメントは非表示にしてください。こちらが非表示にしても相手にはわからないので、心配はありません。
なお、批判的なコメントをしてくる人がすべてアンチというわけではありません。 明らかな攻撃や言いがかりならスルーでかまいませんが、建設的な批判や意見に対しては「ご指摘ありがとうございます」というように、受け入れる姿勢を見せることも大事です。
アンチと非アンチを見分けるポイントは言葉遣いです。「こいつ、おもしろくねえな」というように演者を「こいつ」呼ばわりする人や、「こうしろよ」と命令口調でコメントしてくる人、演者の容姿を叩いてくる人はアンチとみなしてかまいません。
コメントを見るだけで不快になるようなら、ブロックしておいてもいいでしょう。 企業アカウントが炎上するのは、多くの場合、こうした悪質なユーザーへの対処を間違えたからです。
アンチは無視または非表示という原則を守った上で、一般的な常識をもってチャンネルを運営していれば、炎上はまず起きません。
念のための防衛テクニック
また、最近の傾向として「まじめすぎる企業」や「建前しかいわない人」 ほど炎上しやすい傾向が見られます。
たとえば大手企業の社員がうっかり差別的な用語を使ったりすると、普段のクリーンなイメージとのギャップのせいでより悪質な感じがして、視聴者も過剰反応してしまうのです。
その点、日頃からYouTubeでくだけた素の姿を見せている人は、多少口がすべったとしても誰のセンサーにも引っかからず、失言もスルーしてもらえます。
あとは保険として、概要欄の最後に免責事項を貼っておくという手もあります。貼っておいたからといって効果が保証されるものではありませんが、ないよりはあった方がいいでしょう。
下記に面積事項の事例を記載するので、参考にしてみてください。
●免責事項
本YouTubeチャンネルにおける、情報の内容につきましては細心の注意を払っておりますが、本情報の誤りや、第三者によるデータの改ざん、データのダウンロード等によって生じた障害等ならびにYouTubeチャンネルの更新時期の適切性に関しまして、当社は一切責任を負うものではありません。
まとめ
どんな動画に対してもアンチコメントはくるので、炎上を恐れずにYouTubeは始めるべきです。
アンチを正しく判断し、絶対に関わらないこと。そして、然るべき対応をとってください。
慣れてくれば、アンチも上手に活かして、チャンネルを伸ばすこともできます。
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